NIPPYが2019年に新発売いたしました、
新型家庭用皮漉機スカイミニの使い方
をご紹介させていただきます。
☑「購入したけれども、取扱説明書だけではいまいち使い方が分からない」
☑「どうやって使えばいいのか分からないので購入に不安がある」
その他にもいろいろなお悩みや疑問があるかと思います。
今回はそういったお悩みや疑問にお答えしていこうと思います。
以下の記事内容はスカイミニの取扱説明書をより分かりやすく解説したものになります。スカイミニ取扱説明書をお持ちの方は合わせてご覧下さい。
漉き作業について
目次
①スカイミニを使う前に
スカイミニを安全にご使用していただくにあたり、3点注意事項チェックしてください
☑ロックナットや止めネジはすべてしっかりと締まっているのか
☑置いている場所はしっかりと固定されている場所か
☑押え金がローラーに当たっていないか
以上3点を必ず確認してから作業を開始してください。
ロックナットや止めネジは下図の位置にありますのでしっかりと締まっているのを確認してください。ネジやナットが緩んでいると漉き途中で厚みが変わったりする可能性があります。(可能性としてはほとんどありませんが一応気をつけてください)
スカイミニの設置場所は必ず安定した場所に設置してください。キャスターつきの台に設置される場合はキャスターがロックされているかも確認してください。
下図のように押え金がローラーにあたっていますと、最悪ローラーが削れて締まったり線が入ったような型が残る可能性がありますのでしっかりと確認してから作業を開始してください。
主に斜め漉きを行った後になりやすいので、斜め漉きを行った後は十分に注意して作業を行って下さい。
②漉く厚みを決める
漉き厚みは厚さ調節ネジを使って設定していきます。漉き厚は同じ設定でも革の元厚や材質によって変わってきますので、この革でこれぐらいの厚みが出たから違う革でも同じ厚みが出るだろうというのは間違いです。
ですので革が変わるたびに一度端切れなどで確認し、再度調節してから漉き作業に入るのをオススメします。
厚み調節ネジを
右に回すとより薄くなる
左に回すとより厚くなる
厚み調節ネジを1回転で1mm漉き厚が上下する
漉いた後の厚みが1mmを狙いたいのに出てきたのが0.75mmだった場合は基準点を決めてから左回り(厚くなる方向)に約4分の1回転させれば1mmに近くなるようになります。
※革によっては基準どおりの厚みが出ない場合もありますのであくまで目安としてお使い下さい。
③漉き角度を調節する
まず最初に押え金を2cmのものに交換します。交換手順については押え金の取替えをご覧下さい。
じゃあ4cmの押え金じゃ斜め隙は出来ないの?という疑問をお持ちになる方もいらっしゃると思います。
出来るか出来ないかでいえば出来ます。ただ角度をつけれる範囲が狭くなってしまいます。
写真のように4cmは抑える面積が大きいのでその分角度をつけすぎるとローラーにあたり押え金の分ローラーが下に沈んでうまく漉けなかったり、ローラーを傷付けてしまうかもしれないので4cmの斜め漉きが必要なときローラーに当たっていないかを確認しながら作業してください。
写真のように後ろ側に押え金の角度を変える角度調節ネジがついています。右に回すと押え金の手前が下がり、左に回すと上がります。
そのネジを回す前に手前のロックナットを緩めてから調節を行って下さい。任意の角度になりましたら再度ロックナットをしっかりと締めて位置を固定してください。
④押え金を平行に戻す場合
押え金を平行に戻す・・・つまり段漉きをしたいときにはこちらを見てください。
下写真のように刃と押え金の隙間を見ながら調節してください。
写真のように後ろのほうがさきに光がなくなれば後ろが左側が下がっているので傾きを整えてあげて下げていきますそして光が前後ろと同時に消えるようになれば平衡になっている証拠です。
⑤定規を位置を調整する
押え金、をセットが終わったら、革の漉き幅を設定してください。定規の一番手前の位置に材料を当てるので、下の目盛を確認し、最終的には実際に試し漉きをして幅を設定してください。
注意:定規は押え金端面に当ててセットしてください。
⑥漉く
実際に漉いてください。実際に漉きながら、厚み、角度、幅を微調整していきます。
送りローラーの適正位置・調節
ご購入時送りローラー位置は刃先と0.3mmの位置で設定されています。
通常の漉き加工をされたい場合、厚みに関係なく、この設定で問題無く漉き加工できます。
しかし、薄い革から更に薄くしたい場合、1mmの革を0.7mmに漉き加工したい場合などは、
納入時の設定の送りローラーの高さでは漉く事が出来ません。
その場合は、送りローラー高さ調整部の奥にある、ストッパー(ダブルナット)を緩めて、刃に接近させてください。
但し、この場合、刃に送りローラーが当たらないか、確認してください。
注意:ご自身でストッパーを緩めて下ローラーに当った際は、保証対象外になります。
調整ネジを上下させた際には、ロックナットを再度締めてください。
スプリング調節レバーの役割
送りローラーにはスプリング機構がついています。この理由は革は厚みが不均一なので、
常に送りローラーは上側にテンションにより、多少の厚みの不均一、硬さの違いでも安定的に送れるようになります。
刃の交換・部品の付け替えについて
切れなくなったら刃を交換動画
押え金の取替え動画
送りローラー傾き調整、交換動画
オプション部品の使い方
押さえハンドルの役割
押さえハンドルは任意の位置からの漉きが出来たり、革が挟まったときにすぐに取り出せたりするものになります。
フットペダルの使い方
フットペダルは踏んでいる間のみ動かせることが出来ます。
ペダルを踏んで離してを断続的に繰り返しますと、とてもゆっくりと漉くことが出来ます。ですので曲線漉きや失敗したくない革を漉くときなどに重宝します。
また最初に取り付けする際には裏に滑り止めのゴムが入っています。両面テープになっていますのでフットペダルに貼り付けていただきご使用下さい。
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