ゴム製品の品質検査方法の一つに、材料が破断するまでの強さを測定する引張試験(ダンベル試験)があります。
通常ダンベル試験では成型品から測定されるケースが多いですが、当社の加工設備で製品形状になったゴム製品をダンベル試験用の任意の厚みに精密スライス加工する技術をご紹介致します。
目次
課題解決事例
ダンベル試験片用スライス加工事例をご紹介します。
課題解決事例① :タイヤ用ゴム試験片を2㎜厚にスライス加工
タイヤのトレッド面(凹凸がある面)がある状態から、測定したい任意の箇所を狙った厚みに、精密スライス加工する事を実現しました。また乗用車用、トラック用、二輪車用はそれぞれ材質や形状が異なりますが、タイヤメーカー様のご要望に沿った加工技術をご提案しております。
課題解決事例② :電線、ケーブル用ゴム試験片を精密にスライス加工
電線ケーブルから内部のワイヤー部を取り出したアーチ状の試験片から、任意の厚みのスライス加工を実現しました。
材料自体がフラットでは無く、アーチ状で歪な形状から、スライス加工しました。
課題解決事例③ :水道用パッキン用ゴム試験片を精密にスライス加工
水道用パッキンに使用されるゴムを平滑な材料から、必要な厚み層だけ取り出すスライス加工を実現しました。
課題解決事例④ :エンジンマウント、防振用ゴム試験片を精密にスライス加工
エンジンマウントや防振ゴムの異形状な材料を数回に分けて精密スライスし、2㎜厚の精密スライス加工を実現しました。
精密スライス加工の特徴
①軟質系難加工 軟質素材のスライスを実現
軟質、低密度、粘性の高い、柔軟性ある材料のスライス加工を実現します。
シリコンゴム4㎜→0.4㎜にスライス加工
②ミクロン単位の薄さ 最薄100μm
従来のスライス加工技術では困難であった驚きの薄さにスライス加工を実現します。
発泡体を0.1㎜にスライス加工
③ミクロン精度 寸法公差±50μm実現
刃の振れを極限まで抑え、スライス厚みのバラつきの低減を実現します。
ウレタンゴムを±50μmにスライス加工
④瞬時に加工 速く、安く加工
高速回転する刃物で瞬時に加工し、低コストでの加工を実現します。
精密スライス加工設備
スライス加工可能幅 :最大450㎜
スライス加工長さ(長手方向) :特に制限無し
スライス加工厚み :0.3㎜~3㎜
※ゴム材質による
ダンベル試験片用ゴムスライサー
ゴム、スポンジ、発泡体の軟質素材バンドナイフスライサー「NP-120RS」
最大漉き幅は480㎜で、その漉割精度は正確で滑らかなスライス面が得られ、誰にでも容易に使用できる最高の機械です。
ゴム、各種スポンジ、不織布、発泡体、ゼラチン等の軟質素材の厚みを高精度で薄くスライス(バンドナイフスライサー)する機械です。
主にはタイヤ、電線用のダンベル試験用、建材、半導体、化学メーカー、液晶パネル、工業用スポンジ各種加工用途で使用され、
軟らかい難素材を高精度で、滑らかなスライス面に加工出来る機械です。
【仕様】
○最大ローラー幅 480㎜(最大スライス幅450㎜)
○最大ローラー昇降 30㎜
○機械寸法 (L)1150㎜×(W)1580㎜×(H)1240㎜
○機械重量 850 kg
お問合せ
その他、幅広い軟質素材料のスライス加工に対応しております。
熱可塑性エラストマー、シリコンゴム、EPDMゴム 、ウレタンフォーム、発泡体、バフフェルト、ゲル、ゼラチン、グラファイトシート、etc…
さらに詳しく、弊社スライス技術について知りたい方は、
さらに詳しい内部技術資料を公開しておりますので、
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